こんにちは、社長のためのAI戦略です。
「日本のAI活用はアメリカに比べて何年も遅れている」——そんなイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
今回はシリコンバレーの企業家と日常的に接している澤居さんに、日本とアメリカの実際の差、そして1人社長でもAIエージェントを使って大きな売上を作れるようになった具体的な仕組みについて伺いました。結論から言うと、環境面での差はほとんどなく、差がついているのは「動く量とスピード」だけでした。
1日本のAI活用は本当に遅れているのか

「日本は遅れている」というイメージは、実は思い込みに近いのかもしれません。

ホスト
「シリコンバレーの経営者の皆さん、特にスタートアップの皆さんは、実際どの程度AIを活用してるんですか?」

澤居さん
「私の見立てでは、何年も遅れてるということは多分ないと思っていまして。GoogleやOpenAI、NVIDIA、Anthropic、あと中国の一部のテック企業がめちゃくちゃ進んでいる。そこが本当にフロンティアで、それ以外は本当にただそれに追従してるという状況です」
フロンティアにいるのはGoogle・OpenAI・NVIDIA・Anthropic・中国の一部テック企業など、ごく一部の企業だけ。 それ以外の企業は、日本もアメリカも同じように「追従する側」にいるというのが実際の構図です。数年単位で遅れているわけではなく、短いタイムスパンで一部だけが突出する格差が生まれている状態だと澤居さんは説明します。
2シリコンバレーと日本の差はスピードと実行量にある

では、なぜシリコンバレーは「進んでいる」ように見えるのでしょうか。
澤居さんによれば、シリコンバレーが特殊に見える理由は、新しいもの好きで成功したい人たちが世界中から集まっている点にあります。問題が起きてもとにかくビジネス化しようとするコミュニティやエンジンが存在するため、進んでいるように見えるだけで、現場で使っているモデルやエージェントに大きな違いはないとのことです。
東京のIT企業でも、日本の中小企業でも、シリコンバレーのスタートアップでも、使っている技術自体はほぼ同じ。違うのは、情報のキャッチアップと意思決定、そして実行に移すまでのスピードだけです。つまり「遅れている」のではなく「動く量とスピードが違うだけ」というのが実態です。
31人社長がAIエージェントで大きな売上を作る時代

アメリカで流行し、日本でも一部で広がり始めている動きとして、1人社長が複数のAIエージェントを従業員のように使い、大きなビジネスを回すというスタイルがあります。

ホスト
「具体的に面白い事例ってどんなんがあるんですか?」

澤居さん
「本当にXとか海外のRedditとかいろんなところで情報が出てるんですけど、例えばホームページを持ってない事業者っていっぱいいらっしゃるんですよ。そういうところをエージェントがピックアップして、業種や名前からランディングページを事前に作ってしまって、それを売りに行くというビジネスが出てきています」
こうした「エージェントを使った売上のハック事例」は、XやRedditなど海外のさまざまな場所でどんどん出てきているそうです。
4具体的な仕組み:見込み客の自動発掘からランディングページ作成まで

この仕組みは、次のような流れで動きます。
1. Googleマップなどで、特定エリア・業種(例:居酒屋)を検索する
2. 表示された事業者の中から、ホームページを持っていない店をAIエージェントがピックアップする
3. 業種や店名などの情報をもとに、AIがランディングページを自動で作成する
4. 完成したページを添えて「このホームページ作りました。これ5万円で買いませんか?」と連絡する
5. 返信が来たところだけ人間が対応し、あとは購入の可否だけを話す
以前であれば、サンプルのホームページを1件作るだけでもコストと時間がかかっていました。しかし今はクロードコードのようなツールを使えば、1時間ほどで完成させることも可能になっています。
5既存アセットを活かした新規事業のヒント

この仕組みを実行するには、AIに対するエンジニアリング(指示出し)が必須になります。単に思いついてすぐプロンプトを打てばできるものではありませんが、澤居さんは、AIと相談しながら進めれば足りないピースも提案してくれるため、1人でも事業化できると話しています。

ホスト
「仮にこれを見ていただいてる方が中小企業の社長さんだとすると、アセットがあると思うんですよ、既存の」

澤居さん
「そのアセットをいかに活かせるかが、新興のスタートアップとの一番の違いなので、既存の資産とどうやって活かすか、そこが一番重要だと思います」
新規事業をゼロから立ち上げるスタートアップと違い、中小企業にはすでに既存アセットがあります。 それをAIエージェントと組み合わせて「隙間(ニッチ)」を見つけることが、これからの成長のカギになりそうです。
一方で澤居さんは、シリコンバレーで海外志向を持つ企業家のコミュニティ自体は、体感として急激に拡大しているわけではないとも指摘しています。むしろ同じ顔ぶれに何度も出会う感覚があるそうで、日本国内でも同じような刺激し合えるコミュニティが育っていく余地があると言えそうです。
💡まとめ
- 日本のAI活用は「何年も遅れている」わけではなく、フロンティア(Google・OpenAI・NVIDIA・Anthropic・中国の一部企業)以外は世界共通で追従する側にいる
- シリコンバレーと日本の差は、技術そのものではなく「情報のキャッチアップ・意思決定・実行のスピード」
- 1人社長が複数のAIエージェントを活用し、大きなビジネスを動かす流れが広がっている
- 具体例として、ホームページを持たない事業者をAIが自動でリストアップし、ランディングページを作成して販売する手法がある
- 中小企業にとっては、既存のアセットとAIをどう組み合わせるかが新規事業の鍵になる
本記事の内容はこちらのYouTube動画でお話ししています。
見込み客の自動発掘からランディングページ作成まで、実際にどのような会話でこの仕組みが語られているのか、ぜひご覧ください。